はじめての性能テスト
Performance Test
性能はシステム全体の品質やユーザの利用体験を左右するため極めて重要である。
リリース直後にアクセスが集中してサイトが動かなくなったり、大量のデータ処理が終わらずに翌朝の業務に支障が出たりといったトラブルは後を絶たない。これらはすべて性能の問題であり、性能問題は性能テストによって事前に検出し、対処しなければならない。通常の機能テストとは別に「性能テスト」という専用の工程が必要とされるのは、机上での予測や開発環境での確認だけでは本番稼働時のリスクを排除できないためである。
しかしながら、性能テストは機能テストに比べて「何をどこまでやればいいのか」という基準が曖昧になりがちであり、場当たり的な実施に留まってしまうケースも少なくない。本ガイドラインは、性能テストの計画から実行、分析に至るまでの実践的なプロセスについてまとめたものである。
本ガイドラインの目的は次の通りである。
免責事項
本ガイドラインが想定しているシステムや環境は次の通りである。
本ガイドラインはWebアプリケーションの性能テストを前提として記述している。
具体的には、エンドユーザ(ブラウザ)からのHTTPリクエストを起点とするオンライン処理や、それらに付随して発生する非同期処理、裏側のバッチ処理等を想定している。全体として主にサーバサイドの性能検証に焦点を当てているが、Webフロントエンドの性能(例. JavaScriptの実行速度、レンダリング速度)なども一部切り出して説明する。
オンプレミス環境ではなくAWS等のパブリッククラウド環境を想定している。
ただし、本ガイドラインに記載されている考え方の大部分はオンプレミス環境でも適用できるものである。オンプレミス固有の考慮事項などは、適宜補足を入れた上で説明する。
このガイドラインの作成には多くの方々にご協力いただいた。心より感謝申し上げる。