フューチャー技術ブログ

数字と振り返るフューチャー技術ブログ(2022年)

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はじめに

技術ブログ運営の真野です。桜のつぼみが芽吹く時期ですが、2020年2021年に引き続き2022年の技術ブログ振り返りをお届けします。

キーメトリクスについて

この技術ブログ運営の指標としてPVやSNSでのリアクション数などは追っていません。理由は次です。

  1. PV数向上のみを目的にすると、タイトル釣りやエッセー的な内容を増やしたくなり、趣旨であるフューチャーのITコンサルティング業務を通して得た知見を共有するという趣旨が薄まる恐れがある
  2. ITコンサルティングや自社サービス運営を通して、自分たちの知見・ナレッジを公開するというアウトプット文化醸造の目的をもっと強化したい
  3. PVが少なくても、特定の領域を追っている人に刺さる記事は重要であると認識していること
  4. 一般ウケしない記事を書いてしまっても次回作以降で、バズる記事を書いてくれる人もいる。あまりそこに囚われないようにしたい
  5. 運営上、PVやSNSでのリアクションを追わないけど、バズった場合はチームで礼賛すれば良い

そのため、このブログで気にしているのは以下です。

  1. 投稿数
  2. 寄稿者のユニークユーザ(UU)数
  3. 1本目を踏み出してくれた新しい寄稿者数/年
  4. 連載企画数、それぞれの参加人数

投稿数がある程度活発であれば、IT技術組織的な活動がある一面ではヘルシーに行われていると思うからです。さらに寄稿者UUですが、寄稿者が増えれば増えるほど様々な観点の記事が増えるためユニークな媒体になると考えており、広く当社の技術的な成果を伝えられるのでは?と考えています。連載企画も発信内容の偏りを意思入れで散らすことや、単発だと出てこないようなテーマを拾い上げるキッカケにしたいため、企画本数やそこに参加しているメンバーの数にはこだわっていきたいと思っていました。

また、企業技術ブログだとどうしても寄稿者が同じ顔ぶれに偏りがちだと思います。これはある意味、避けようがないと考えていますが、一方で新しい参画者が増えないと尻すぼみするのも事実だと思います。持続可能性も考慮し、新しく寄稿してくれた人の数もウォッチし、適切に運営できているか見ようとしています。

2022年の結果

投稿数

2022年は207本でした。2021年が現時点でピークとなる281本でした。なおこの記事を書いている2023年3月時点で合計850を超える記事を公開しています。

投稿推移としては以下です。2021年には負けるものの、200本前後の公開ができたのである程度、ブログでナレッジを公開するという慣習が、組織に少しずつ定着し始めているのかなと思います。

2016年~2022年の推移

こちらが2022年の月別投稿数です。12月の落ち込みはアドベントカレンダーで、基本的には個人アカウントのQiita側に投稿してしまうため、本技術ブログとしては記事数が減ります。月平均で17本以上なので、平日は大概、1つ以上記事を公開していたというかたちです。5月はGWで大型連休にする人が多かったから減ったのでしょうか。

2022年の月別投稿数.png

SNSの良いねやシェア数はキーメトリクスとして数値を追っていないと話していましたが、集計自体はしています。2021年は総シェア数が 30652 と2022年の倍以上に突出しており成長していない?と思いますが、HTML5記事がずば抜けたノイズなので、それを除くと平年並みといった具合です。

寄稿者のユニークユーザ(UU)数

寄稿者のUU数ですが、2021名が105名と突出し、2022年は73名と低調でした。目標が130名だったので未達ず、やり方を変えないとまずいと認識しています。

寄稿者数

社員数も増えていることと、世間的にもリスキリング・自己研鑽の風潮が来ており、技術ブログ執筆は良い機会だと思いますので、流れを味方にしていきます。

1本目を踏み出してくれた新しい寄稿者数

新規寄稿者数は25名でした。34%の人が2022年に初めてフューチャー技術ブログに寄稿してくれたということで割合は思ったより高い状態です。

課題としては、むしろ2021年以前に寄稿してくれた人が継続してくれなかった、という点にあると思いますので、継続するような仕掛けづくりが必要だなと再認識しました。

2023年はすでに投稿してくれた人に対して、継続して投稿してくれるような仕組みづくりや、きっかけづくりが必要だと考えています。今期はメトリクスとしてウォッチしたほうが良さそうです。

連載企画数

2022年のブログ連載予定を発表します にまとめている通り、アドベントカレンダーを除き12本でした。2021年は14本からは少し減りましたが、底堅く運営はできているかなと思います。

(おまけ)PV数

PVを追っていないと言いながらも共有です。上がると嬉しいですね。6月はスパイクして32万PV/月を声、2021年下期は12~14万PV/月でした。2020年と比較すると、記事のストック効果もあり1~2割成長しているのかな?と思っています。月当たりのピークは6月の18万PV、最も低いのは2月の12万PVでした。

PV

定期的に寄稿してくださる社員のみなさまに助けられた結果かなと思います。

べすぶろ

Best Blogger of the Year(べすぶろ)は、社外に影響を与えた記事を執筆した人を表彰する2020年より開催している仕組みです。詳細はBest Blogger of the Year 2021 受賞者を発表します を参照ください。2022年も讃えさせていただきました。選抜したのは3名です。

  • 青柳雄登さん
  • 原木翔さん
    • OpenSLOについて
    • 「自分がフューチャーに入ったのも技術ブログで名前を知ったことがきっかけでした。自分の記事がまた、どこかのエンジニアの助けやきっかけになれば幸いです。」
  • 澁川喜規さん 🏅3年連続受賞・殿堂入り🏅
    • サーバーアプリ開発環境(Python/FastAPI)
    • 「今年も選定していただきありがとうございます。フォロワーシップを発揮してフューチャーを盛り上げようという気持ちでコンテンツ提供側として活動しています。来年も引き続き活動していこうと思いますが、他の人の投稿を増やす貢献もしたいので、ネタをお持ちの方とか、書いてみたいけどネタがない、という方はぜひお気軽にDMで相談を投げていただければと思います」

最後の澁川さんは、べすぶろができてから3年連続で選ばれ、最速で殿堂入りということになりました。感謝です。

YouTube動画

ブログではないですが、キャリア採用チームと協力して行っているIT勉強会もYouTubeに動画をアップロードするようにしました。

ポッドキャストと同様に、それぞれのチャネルに適したコンテンツを増やしつつ、技術ブログと相乗効果を出せたらなと考えています。

ブログ記事から執筆へ

Software Designさんに、フューチャー技術ブログがキッカケで寄稿の流れができました。運営冥利に尽きます。

  • Software Design 2022年1月号
    • Cypressで作る“消耗しない”E2Eテスト環境 【1】Cypressで快適なテストライフを(木戸さん)
    • 木戸さんの紹介記事
  • Software Design 2022年2月号
    • Cypressで作る“消耗しない”E2Eテスト環境 【2】実運用に効くコードの書き方&便利な機能(枇榔さん)
  • Software Design 2022年3月号
    • [短期連載]Cypressで作る“消耗しない”E2Eテスト環境 【3】ソフトウェアの品質をアップさせるテストの書き方…… 渋川 よしき
  • Software Design 2022年4月号
    • 【最終回】[短期連載]Cypressで作る“消耗しない”E2Eテスト環境【4】アドバンストな機能を使いこなす…… 渋川 よしき,枇榔 晃裕
  • Software Design 2022年8月号
    • 第4章:OpenAPIを使ったWeb API開発の実際 スキーマファーストで効果的に開発するコツ(武田さん,宮崎さん,大岩さん)

記事・寄稿者を増やす取り込み

IT技術以外にも、マネジメントや業界ドメイン知識を増やそう連載など、幅広いテーマを扱うようになりました。ITコンサルティングをはじめとした、フューチャーの開発現場で得たナレッジを共有するという目的を大事にしながら、皆様に少しでも役立つ内容を、進化しつつより推進していきたいと思っています。

また、社内のオンサイト(ハイブリッド)イベントとしてはFriday Night Barや、BPYに技術広報メンバーが参加し、運営アピールや寄稿のメリットをプッシュしたりしました。認知度は上がっているはず!

2023年に向けて

業界ドメイン知識を増やすようなビジネス記事は昨年以上に広げていければと考えています。また、新人研修リーダー観点での記事など、面白いネタがあることも分かってきたので、運営でできる範囲で寄稿をお願いしていこうと思います。

個人的には、AWSインフラ命名規約、OpenAPISpecfication規約、PlantUML規約などを進めるタスクフォースを始めました。このあたりのある程度の規模におけるチーム開発で必須となるベースライン系の力点を入れようと思います。

技術ブログ運営も技術広報と名前を変えたようで、体制も微妙に増えてきたので、記事を書くか迷っているメンバーの背中をそっと押したり、ときには伴奏して引き上げていきたいと考えています。

まとめ

2022年のフューチャー技術ブログの振り返りを行いました。フィーバーした2021年超えは残念ながら未達ですが、1年で200本を超えた記事を公開することができました。

注視しているメトリクスから不足している面も見えてきたため、継続して執筆依頼を行って行きたいと思います。

アイキャッチはImage by Yvette W from Pixabayを使わせていただきました。