フューチャー技術ブログ

ハッカソン道中記~あの日入った温泉の効果を僕はまだ知らない~

始章 まずは挨拶。これ礼儀。

こんにちは。FutureArchitectの清田です。
先日、弊社デザインワークスチームにて、 サバフェス2016 というハッカソンに出場してまいりました。
今回はその様子をお伝えしたいと思います。

さて、結果からお伝えする? そんな勿体無いこと致しません。
デザインワークスチームとは何なのか? 結果はどうなったのか?
最後までお楽しみください。

第1章 会議室でアイデアは生まれない

とある埼玉県にある温泉施設。物語はここから始まります。
なぜこんなところが舞台なのか。その前に私たちの紹介をさせていただきます。

FutureArchitectデザインワークスチームは、弊社の主軸であるコンサルタント業によって顧客に価値を提供するのでは無く、
0→1のアイデアドリブン・デザインドリブンで新規サービスを創造することを目的としたチームです。
最近新設されたチームということもあり、社内・社外共にまだ知名度が低めでした。
そこで思いついたのが「ハッカソンで優勝すること」です。
ハッカソン優勝を通して、「力試し」「デザインワークス手法の精錬」「社外の人材発掘」を目指しました。

サバフェスに申し込んだ私たち、今回のサバフェスのテーマが 「健康に寄与するIoTの作成」 だということを知りました。
早速会議室にて健康について話し始めました。

健康



体にいいこと



温泉!!



行っちゃう?

「会議室で良いアイデアは生まれない」 のモットーのもと、私たちは温泉に行きました。
みんなで温泉に数時間浸かり、意識が朦朧としながら導き出した答えは、
「健康のために金を払う人はほとんどいない」 というお題に逆行したものでした。

そんな人たちが健康になるためのIoTデバイス、、、
私たちは周囲を注意深く観察し、閃きました。
「あるじゃないか、お金も払わずに温泉で誰もがつけているアイテムが!!」
そう、 ロッカーのリストバンド 、会議室を出て現地で調査したからこそのアイデアが生まれました。
我々はこのデバイスを 「風呂イト」 と名付けました。

第2章 健康を目指すハッカソンで不健康になる私たち

「風呂イト」に行き着いた私たちですが、まだまだ越えなくてないけない壁がありました。
それが温泉は本当に健康なのかという疑問の解決と温泉で使用できるデバイスの作成でした。

温泉と健康については、様々な文献を調査しました。そして、同じ温泉でも、お湯によって温度や効能が異なること、またその入り方によって心身に与える影響が違うことがわかりました。
私たちは、 今までなんとなくしか感じていなかった温泉に入った効果を可視化する ことで、温泉を楽しんでリピート率を増やす、さらにはより健康的な入り方をしてもらうことに焦点を当てました。

やっとのことでアイデアは固まりました。この時すでに発表の前々日でした。。。。


私たちは焦りながらデバイスの完成を目指しました。
壁は2つ。小型化と耐水性でした。
小型化は、マクニカ様よりご提供いただいた「Koshian」を直接搭載することにより可能になりました。
耐水性はセンサー全体を樹脂でコーティングすることで実現しました。


中途半端なものは作らない信念のもと、デバイスの出来を実地調査しに行きました。
データ収集のためにスマホ片手に早朝の銭湯に突入し、少々怪しまれながらも、
デバイスの完成を確認しました。
温度センサーと脈拍センサーによって所有者の入浴効果を可視化するIoTデバイス「風呂イト」が産声をあげた瞬間でした。


「最適へのあくなき追求と挑戦こそが我々の提供するサービスであり、我々自身の原点である」
これは、FutureArchitectの心構えを表した一説です。
私たちは、時間が迫る中でも現状に満足せずにさらなる理想を追求しました。
そして、温泉の複数箇所にraspberrypiを設置し、「風呂イト」が出すbluetoothを検出し、その検出強度から、現在地を特定する仕組みを作り上げました。

健康を目的としたハッカソンで徹夜を続け不健康になりながらも、なんとか作り終えることができました。

第3章 神は細部に宿る

なんとかデバイス、それを使用するためのシステムを作り上げることができましたが、
我々は最後までこだわり続けました。そう発表です。
良い製品もきちんとアピールしなくては、その良さが伝わりません。
皆温泉のタオルを頭に巻いて、発表者はテルマエロマエの格好をして登壇しました。
またデモ体験の時間には実際にお湯を用意し、その場で使用感をためしていただけるような準備を行いました。

(発表資料はslideshareにあがっているので、興味がある方はご覧ください)。

さて、長々と話しましたが、やっと結果発表の時がやってきました。

結果は…・・・・・・・・・
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「サンディスク賞」受賞
温泉に設置する位置取得用のraspberrypiには、サンディスク様の商業用SDカードが使用されています。劣悪環境でのSDカードの使用が評価されたようです。

さらには…・・・・・・・・・
「マクニカ賞」受賞
「Koshian」を利用してデバイスを小型化したことが評価されたようです。

そして…・・・・・・・・・
「優勝!!!!!!!!!!!!!!」
アイデアも完成度も群を抜いていたとのことです。

大人気なく大喜びしました!
最後まで考え抜いた成果が実った瞬間でした。

終章 一期一会

拙い文に最後までお付き合いいただいた皆様ありがとうございます。
今回のハッカソンを主催していただいたIDCフロンティア様、
私たちの「風呂イト」を評価してくださったサンディスク様、マクニカ様を始めとする皆様、素晴らしい会を開いていただいてありがとうございます。

私たちのハッカソン挑戦はまだ続ける予定です。
どこかで見かけた方がいましたら、是非お声がけいただければと思います。
また、アイデアドリブンなサービス開発に興味がある皆様、面白いコラボレーションを期待する皆様、ご連絡をお待ちしております。
一緒に世の中に新たな価値を生み出しましょう。