フューチャー技術ブログ

リモートワークを促進させるDaily Stand-up Meeting

はじめに

こんにちは、TIGの村田です。皆さんは普段どのようにプロジェクトのタスク優先順位を管理していますか? 大規模なプロジェクトであればbacklogなどの進捗管理システムを導入しつつ優先度のタグ付けをしたり、あるいは小規模なプロジェクトであれば密なコミュニケーションで状況を常に共有し合ったりしているかもしれません。

私の所属しているプロジェクトは以下のような状況です。

  • 5名程度の比較的小規模なメンバー構成だった
  • 自社オフィス、顧客オフィス、自宅など各メンバーが離れた場所で仕事をすることが多い

大掛かりな進捗管理システムを入れるほどの規模感ではなく、しかし油断するとプロジェクトの状況が不透明になりかねないということで、私のチームではDaily Stand-up Meeting(以後、SUM)を導入しています。
※毎度立っているわけではないので、呼称はDaily Scrumのほうが正しいかもしれません

↑とある日のSUMの様子↑

SUMに期待したこと

  • 各メンバーのいま取り組むべきタスクを明確にすること
  • お互いのタスク状況を把握すること
  • お互いの困りごとを把握すること

SUMの開催に向けて

SUMの形式

  • 状況共有シートとしてGoogle Spreadsheetを利用
    • セル形式かつみんなで同時編集可能なものを使うのが好ましいと思います
  • Hangout Meetを利用して相互に接続
    • これはなんでもよいと思います。全社的にGSuiteを利用しているのでHangout Meetを使っています
  • 時間は15分(1人持ち時間3分×人数)
    • ダラダラと話してしまわないよう時間は厳密に区切っています。

状況共有シートの書きっぷり

↑こんな感じで記載しています↑

シートのフォーマット

シートには5つのカラムを準備しています。
(1)日付
「ctl+:」のようなショートカットを書いておくと地味に便利です

(2)名前
名字だけ、シンプルに

(3)昨日やったこと
基本は前日の「今日やること」に実績を反映したものになります

(4)今日やること
メインコンテンツ。やることを箇条書きで列挙します。

(5)障害となっていること/つぶやき
現在ハマっているポイントや他人への連絡事項など。直近の勤怠の予定など周知事項も記載しています。

シートを書く際は絵文字をフル活用すると良い

状況共有の際にタスクを種別ごとやプロジェクトごとにカテゴライズすると思いますが、付帯情報を書き始めると縦に長くなってしまいがちです。

この縦に長い共有内容を5人分記載するといよいよ一覧性に欠けてしまうので、絵文字をフル活用する方針を立てています。

上記は一例ですが、このように絵文字ごとに意味を持たせて記載するようにしています。
絵文字を利用して先程の共有内容を書き換えると…

このようにスッキリします。もちろん行数を圧縮するだけであれば絵文字を使わず書き方を変えるだけで実現はできます。

これでも必要な情報は含まれていますが…なんか味気ないと思いませんか? 私は思います笑
絵文字に意味づけを行うことでハイコンテキスト化してしまうという点はありますが、見てて視覚的にも楽しいので絵文字をガンガン利用しています。

新しいプロジェクトやタスクが始める時に誰かが新しい絵文字を追加して、「◯◯っぽいのでこの絵文字を使おうと思います」「お! いいねーw」「面白い!!」みたいな会話が生まれたりするのでなんだかんだ楽しく運用できているのかなと思います。

シートの上の方に、いま存在する絵文字をずらっと並べておくと、毎日記載する時にも困らないので便利です。

Slack ReminderでSUMをリマインド

私のチームではSlack Reminderを使って毎日9時にリマインダを飛ばしています。

SpreadsheetのURLを都度探すのは面倒なので、Slack reminderでURLを投稿する形にしています。ブックマーク登録しとけばいいという意見もありますが、Slack駆動にしておくと何かと便利なのでこうしています。

Reactionがつけられるので、「欠席」や「リモート参加」などはReactionで示す運用としています。このためにオリジナルのReactionを絵文字ジェネレーターで作成しました。

※ちなみに毎朝持ち回りで実施しているLTやプロジェクトのTipsページのURLなど、何度も周知して浸透させたい情報もリマインダに乗せています

また、スレッドを掘ることもできるので、電車遅延や別打ち合わせによる遅参などスレッド内でやり取りしています。

各々がリモートな状態だと、欠席なのかそれとも遅刻なのかなどが分かりづらくなりますが、やり取りをSlackにすべて寄せることでスムーズにSUMを開催できています。

SUM中の過ごし方

SUMの一番大事な目的は「プロジェクトにおけるタスク優先順位の決定」と定めていました。そのためにはそれぞれのメンバーから積極的にプロジェクト状況を発信しあうことが重要です。共有された情報をもとにプロジェクトを俯瞰、いま優先的に取り組むべきタスクを判断・遂行しています。

その他SUM自体の進め方は世間的なものと特に大差ないですが、以下のようなことに気を付けていました。

  • 1人持ち時間は3分
  • 議論が始まるようなネタは一旦ストップ → 検討会議を別途設ける
  • 状況共有は 先輩社員から降順で行う

状況共有を降順にするのは意外と大事で、後輩社員が遅延報告などのエスカレーションを素直にあげやすい雰囲気作りに注力していました。

最後に

私のチームではSUMを開催することで、互いの状況を把握でき、円滑にプロジェクトを推進できています。

また副次的に以下のようなメリットも享受できています。

  • 朝のペースメーカーになる
  • リモートでもぼっちにならず朝の挨拶ができるので、元気に一日を始められる
  • 互いの声を聞けるので、文面に表れない不調などを察知できる(めっちゃテンション低い、鼻水ズルズル、など)

長々とコツなどを書いてきましたが、実はこれが一番大きな開催意義なのかもしれません。
互いにリモートだと、オフィスにいるときのなにげない会話(雑談を多分に含む)などが無くなってしまいます。

仲間意識を持ち健やかな精神衛生を保つためにも、Daily Stand-up Meetingは継続していきたいと思います!