フューチャー技術ブログ

科目等履修生はいいぞ

TIG DXユニット所属の中川旭です。

昔から興味がありCS(Computer Science)に触れてはきましたが、大学では非CSの学部に行ったため体系的な知識を持っているのか不安を持ちながら過ごしてきました。
働き始めてお金に余裕が生まれたこと、そして優秀なメンバーに囲まれ学習意欲が湧いてきたことからふと私は思い立ちました。

よし!大学院行くぞ!

でも、社会人コースであったとしてもいきなり修士課程に入学するのはハードルが高い。
入学を決める前に、社会人学生になるとどのような生活をすることになるか知っておきたい。
そんな私が見つけたのが「科目等履修生制度」でした。

科目等履修生とは

科目等履修生とは、「正規生でない、大学や大学院の科目を履修する者」のことです。
日本の大学/大学院の多くが科目等履修生制度を採用しています。
大学改革支援・学位授与機構のページ に一覧があるので、気になる大学を調べてみましょう。

科目等履修生の特徴

科目等履修生には、以下のような特徴があります。

  • 一つの科目から履修が可能である
  • 履修した科目の単位を正式に認定される
  • 授業料は履修する単位数の分だけ支払う(そのほか、検定料や入学料がかかります)

このため、「この分野について学んでみたいけど、まだ知らないから入学は決意できない」という方や「この先生の講義を受けてみたい!」という方に最適な制度です。

そしてなんと、単位が正式に認定されるため、もし大学や大学院に入学する場合に取得済みの単位として認められる場合があります。※事前によく調べましょう。

ちなみに料金

大学によって異なるかと思いますが、私が科目を履修しているJAIST東京社会人コースでは以下のようになっています。
在学期間満了日から2年以内であれば授業料のみでまた履修が可能で、検定料と入学料を再度支払う必要はありません。

https://www.jaist.ac.jp/education/non-degree/

  • 検定料 9800円
  • 入学料 28,200円
  • 授業料 14,800円 / 1単位

※各大学の最新の情報を参照してください。

社会人向けの情報系コースがある大学院

こちらのブログを読んでいる人はIT業界の方が多そう、ということで情報系のコースで社会人が勤務しながらでも通いやすいように配慮されている大学院について書いておきます。私が調べた範囲なので網羅できているわけではありません。

科目等履修生をやってよかったこと

自分の生活にあった負荷で履修できる

3か月で社会人コースの1科目2単位を履修しており、平日に適度に課題をこなす状態をキープできています。
〇年間で△単位といった決まりがないため、次はもう少し増やそう、減らそう、と調節ができるのは科目等履修生の非常に大きなメリットです。

興味のある科目を履修できる

自分にとって大学生時代の履修の目的は「学位を取得すること」でしたが、科目等履修生としての履修の目的は「その科目の学習をすること」であると強く自覚できており、楽しみながら講義を受け課題に取り組むことができています。

私が履修しているのは「並列処理」という講義です。この講義では処理能力向上のためにハードウェア・ソフトウェアの両面からどのような工夫がされてきたか学ぶことができます。実習では講義の内容を生かしたプログラムを作成し、なんとJAISTのスーパーコンピューターで実行することもできます。スパコンを使えるなんて、これだけでもコスパがいいですね!

おわりに

技術の進歩が非常に早いこともあり、IT業界には他の業界よりも社会人学生や働いてから大学や大学院に行く例が多いように見えます。しかしまだまだ周囲からの理解が得られないこともあるかと思います。

科目等履修生という選択肢の存在がもっと広く知られ、もともと興味のあった分野や仕事を通じて興味を持ったことについて多くの人が気軽に学べるようになるといいなと思っています。