はじめに
こんにちは。2023年3月キャリア入社、HIG所属の寒河江です。
秋のブログ週間2023、4週目・15本目の記事です。
現在は新規ビジネス立ち上げのPJに挑戦しており、少人数からスタートしていくにあたり、自分が何かスタートを切る場面もあるのではないかと思い、カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまでを読んでみることにしました。
読んでみて書きたい内容はいろいろあったのですが、かなり長くなりそうだったので概要と感想に留めています。気になった方はぜひ書籍を読んでいただければと思います!
概要
20代のエンジニアである江島を主人公に、様々な状況下で様々な逆境を乗り越えていくストーリーとなっています。
会社に対し不満を抱えていた江島が社外のイベントに参加した際に、『それで、あなたは何をしている人なんですか?』と問われて自分は何も行動を起こしていないことに気づくところからストーリーが始まり、「一人→二人→チーム→さらに広げて」と、様々な人数や状況で逆境を乗り越え改善していきます。
一人の章ではタスクマネジメントの基本が、チームの章ではスクラムなどアジャイル開発の手法とチームマネジメントの手法が記載されており、様々な役割の登場人物が性格まで見えてくる書かれ方になっているため、感情移入もしやすく、現場の雰囲気もつかみやすいです。
また、現場の雰囲気まで伝わるため、こういった現場ではこのやり方が合う、こんな不満や意見が出てくる、こういった効果が期待できるのだと理解することが出来ます。
最後の章では他のチームとともに逆境を乗り越えるのですが、手法は一人の時やチームでの改善活動の時のものに近く、考え方や視点を変えて応用していく様子が描かれています。
感想
実際の現場での経験を踏まえたうえで、その時の心情も表現しながら記載されているため、自分の過去の経験とも照らし合わせて共感出来るので読みやすかったです。
一人→二人→チーム→さらに広げてと人数や関わり方が変わっていくのですが、一人で行うものについてはタスクマネジメントの基本が書かれているため、改善項目の有無に関係なく若手の方は読んで実践すると今後タスクマネジメントがしやすくなるのではないかなと思います。
アジャイル開発の手法については広く浅くといった感じで、ゴリゴリに開発の手法を説明するというより、メンバー視点でもマネジメント視点でも、プロジェクトの課題をどう解決していくか、チームでどう進めていくかという内容になっています。
アジャイル開発未経験の方には、用語の説明に加え現場の雰囲気も伝わりやすい本となっているので、かなりわかりやすい本だと思います。
また、チームとプロダクトオーナー、チームとチームリーダー、チームと新メンバーそれぞれの境界について書かれている部分もあり、他の著書と比較して信頼関係の構築について重きを置いている印象があるので、開発手法を十分理解している方でも普段信頼関係を意識してこなかった方などは読んでみると学びがあるのかなと思います。
そのため、新人の方や新しくPMになる方、異なる役割間の関係性を改善したいという方にお勧めしたいです!
さいごに
本書で登場した『あなたは何をしている人なんですか?』という言葉は、課題に対してどんな取り組みをしている人かを問う質問で出てきています。
私は前職で色々と課題を打ち上げてはみてはいたものの、本書の主人公と同様、何かを変えるために自分一人で動いてはいなかったことに気づき主人公同様恥ずかしい気持ちになりました。
動き始める人は特別な人間ではなく、勇気を出した人(これが難しいけれど)なんだと教えてくれる本だと思うので、何かを変えたい、自分が変わりたいと思っても一歩踏み出せない方は是非読んでいただければと思います。
次は澁川さんの仕事に役立つ新・必修科目「情報Ⅰ」のレビューに参加しましたです。