フューチャー技術ブログ

Google Cloud 資格試験 全冠体験記

はじめに

TIG(Technology Innovation Group) 所属、逆瀬川です。

Google Cloud 資格試験の全冠が完了しましたという、体験記です。

こちらに記載のある11個の資格を受験し、合格しました。

https://cloud.google.com/learn/certification?hl=en

受験期間

  • 2023/7-2024/7

対象試験

  • Cloud Digital Leader
  • Associate Cloud Engineer
  • Professional Cloud Architect
  • Professional Cloud Database Engineer
  • Professional Cloud Developer
  • Professional Data Engineer
  • Professional Cloud DevOps Engineer
  • Professional Cloud Security Engineer
  • Professional Cloud Network Engineer
  • Professional Google Workspace Administrator
  • Professional Machine Learning Engineer

なお、ありがたいことに、社内の方がいずれの試験もブログを書いて下さっています。
各試験について知りたい方は、ご参照ください。

筆者の前提知識

Google Cloudに関連する経験として、以下がありました。

  • アプリ側チーム(Google Cloud上で動くシステムの開発)にて1.5年ほど
    • Google Cloud に直接触るタスクはなかったですが、覗ける範囲で色々見たり、アーキ図書き起こして答え合わせしてみたり、などしてました
  • インフラ側チーム にて2年ほど
    • 組織全体のGoogle Cloudプロジェクトを包括的に見る業務に携わっています
    • こちらは 毎日 Google Cloud に触ります

勉強方法

普段の業務でGoogle Cloud を毎日触ってるため、とりあえず模擬試験を受け、足りない箇所を補強するスタイルで進めていました。

  1. 模擬試験①: 公式で無料公開されているものを受ける
  2. 模擬試験②: Udemyで出ている模擬試験を購入して、追加で補強する
  3. 公式ドキュメント: 模擬試験で知識薄いと感じた部分は、公式ドキュメントを読み直す
  4. 手を動かす: 親しみがあまりないサービスについては、追加で手を動かして触ってみる

また、模擬試験の問題を解く際に紙とペンを用意して、その問題のアーキ図を書き起こす、というのをずっとやってましたが、理解を捗らせる点で良かったように思います。

あと、試験を受けるのは日曜8時からで固定していました。
いつ受けようかなの選択肢を減らした方が、リズムもできてスムーズに進んだように思います。

各試験の所感

簡単にですが、1周してみての所感です。

  • やはり、Professional Cloud Architect が中心にあり、その色んな方向の延長線上に他Professional 系がある
  • Professional Machine Learning Engineer、Professional Cloud Network Engineer はしっかり準備しないと問題文が長いのもあって、割と時間が押される印象
    • 特にMLは英語なので慣れていないと問題文読むのに時間かかる
  • Professional Google Workspace Administratorが若干斜めに外れた位置にあった印象
    • 純粋にGoogle Cloudだけで、その際GWSに触れていない方は、とっかかりに時間かかるかも
  • Professional Cloud Database Engineer、Professional Machine Learning Engineerは今のところ日本語非対応で英語なので、そこは頑張る
    • 英語としては、公式ドキュメントに普段出てくる程度の単語レベルだが、英語を読み慣れてないと読解自体に時間かかる

受験・合格するメリット

勿論、資格が残るのはありますが、その他で以下があったように思います。

1. 自身の知識の濃淡がわかる、知識欲が増す

1周すべて受けることで、どのあたりの知識は豊富でどのあたりの知識が少ないのかよくわかりました。

業務で触れていた部分の知識が多くなるのはわかるのですが、全体の中でどの部分の知識が少ないのかわかるのはよかったと思います。

知識の少ないところがわかるとそこを潰したくなり、結果、知識欲がさらに増すという点でも、メリットがあったように思います。

2. リリースノートが読みやすくなる

サービスアップデートに追随するため、チーム内で毎日リリースノートを読むようにしています。

この際によく知らないサービスの、よく知らないアップデート だと(わからない)× (わからない)でリリースノートを読むハードルが上がるように思います。

勿論、使っていないサービスのアップデートはある程度読み飛ばしても困らないとは思います。ただ、その場合は自分たちの使っているサービス内に知識が留まり、選択肢が増えていかないので、長期的に見るとよろしくはないかなと。

全冠して1周したことで、よく知らない(見たことない)サービス、の方は減ったので、その点で、リリースノートは全体的に読みやすくなったと感じました。

https://cloud.google.com/release-notes

3. 他の人が試験を受けるきっかけを作りやすくなる

当たり前ですが、知識量の多い人間が1人いるより、チーム全体としての知識が厚い方が強いです(前者だと、その人が依存点になってしまうので)。

現在、チームを運営する立場にあり、チームの知識量を増やす手段の一つとして、資格試験を活用できないか考えていました。以下のようなやり方も取れるようです。

1. チーム内のメンバーの方が、業務で何かハマりどころに出会う・解決する
2. ちなみに今回業務に出たこの問題・課題はこの試験範囲にあるもの、というのをお伝えする
(実際にいずれ試験も受けたことがあるので、どの試験に出てくる話かはわかる)
3. 周辺知識の勉強もかねて、試験受けてみたらどうですかね?というのをお伝えしてみる

例:

  • アラートで使われていたError Budgetの理解に時間がかかった → Professional Cloud DevOps Engineer で見かけるやつなので、周辺知識習得もかねて受けてみては?
  • VPC推移的peeringできない問題でハマった → peering, Cloud VPN, Cloud Interconnect の使い分け辺りも含めてProfessional Cloud Network Engineer 解いてみてもよいかもです(推移的peeringできないと知っているだけで解ける問題もある)

…などなど。

この流れで、チーム内のメンバーの方が、後日「合格してました」と言って帰ってきた事例がいくつかありました。フックがあった方が、資格試験も受けやすいというのはあるようです(なお、無料バウチャーが一番強い動機だった気はします)。

何もないところから、試験のためだけの勉強は、人によってはモチベーションが維持しにくいと思います。一方で、普段の業務と紐づけがされると、やったことがある、見たことがあるものなので受験のハードルは下がりやすいです。そして、一度通ったことがある人の方がその紐づけの線は引きやすいのかなと。

あとは、これでチーム内の資格保有者が増えると、2のチーム内リリースノート読みもさらにしやすくなります。

チーム内の知識を増やすきっかけ・導線 を作れる、というメリットもあるように思います。

4. 特典

毎年あるのかわからないですが、特典がありました。

Google Cloud Next Tokyo 2024 に行った際、全冠特典でマグカップを頂きました。
(転倒防止に、垂直に持ち上げないと接地面から離れにくい作りになっているようです。すごい)

https://cloudonair.withgoogle.com/events/next-tokyo-24

Google Cloudのログが付いたマグカップ

おわりに

以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。