はじめに
おはようございます、流通製造グループの戸田聖人です。
春の入門連載2022の3日目です。
「新人のときに知っておきたかったこと」として、自分が新人だったときに周りの強いお兄さんたちから学んだことを書いていこうと思います。
思考の持ち方の話ばかりなので、ぜひ他の連載記事も読んで技術的な話も見て行ってください!
お兄さんたちの背中と言葉
新人研修を終えて、縁あってアサインされたのは少しばかり特殊なプロジェクトで、OJTのリーダーとトレーナーにはプロジェクトのリーダーを統括する立場の人がついてくれました。
彼らを見ていて感じたこと、教えてくれたことを書いて行きます。
言語化し、言語化した言葉を分解して具体的にしていくこと
アサインされてから他のプロジェクトに移るまで、彼らと話しているときに感じ続けたことは「言葉が重い」ということでした。
借りてきた言葉ではなく、彼ら自身の経験と思考からの言葉であることが伝わってきました。
その言葉の重みの源流は 「言語化し、言語化した言葉を分解して具体的にしていくこと」 であること思いました。
1つ1つの事柄・事象を言葉として表現し、表現した言葉を分解して要素に分解しそこから得られるものをすべて吸い上げるような思考をしていました。
非常に単純な例ですが「とあるタスクの期日までに終わらなかった」としましょう、その場合には下記のように分解していけます。
- タスクが期日までに終わらなかった(なぜ終わらなかったのか?)
- 想定していた時間よりも多くの時間が必要だった(なぜ多くの時間が必要だったのか?)
- 自分の能力を超えるタスクだった(どのように自分の能力を超えていたのか?)
- 自分の知らない領域の知識が必要だった(習得を期限内に終わらせるにはどうすればよかったか?)
- 既に知っている人(上司やメンバー)に質問するべきだった(なぜ質問ができなかったか?)
- 話しかけるタイミングが無かった(なぜ話しかけるタイミングがなかったか?)
- ……
- 話しかけるタイミングが無かった(なぜ話しかけるタイミングがなかったか?)
- 既に知っている人(上司やメンバー)に質問するべきだった(なぜ質問ができなかったか?)
- 自分の知らない領域の知識が必要だった(習得を期限内に終わらせるにはどうすればよかったか?)
- 自分の能力を超えるタスクだった(どのように自分の能力を超えていたのか?)
- 想定していた時間よりも多くの時間が必要だった(なぜ多くの時間が必要だったのか?)
この様に具体的な行動な行動や施策になり、それを行う際に気をつけることが出るまで分解します。
上記は言ってしまえば「PDCAサイクルを回す」や「なぜなぜ分析」をすることそのものです。
しかしながら、その動作を自然体として行い、眼の前の事柄を単純な作業としてではなく考え続けた結果として彼らの言葉の重みがあると私は感じました。
当たり前のことを当たり前に積み重ねることの重要性を学びました。
他人を観察し良いと思うことを吸収すること
これは、面談の際に繰り返し受けたアドバイスです。
ただ「この人は仕事ができてすごいなぁ……」ではなく、「なぜそう感じるのか」「どこを見て自分がすごいと思ったのか」を観察して考えることです。
自分1人の行動とその振り返りの積み重ね自体も大切ですが、それでは自身の経験に線形に比例した成長しかできません。
しかし、他人が経験し身につけたものを吸収できれば自分の経験に対して非線形な成長をしていけます。
チームのメンバーが増えればそれだけ吸収できる他人も増えます、その全員の良いところを観察し吸収すれば飛躍的な成長をしていくことができます。
今の自分が経験できないことも他人は経験し、それを糧にしています。
その他人の経験を吸収し自分が経験する際の基礎とすれば、自分の経験自体もより上質なものに変わっていきます。
そうすれば経験の積み重ねの成長もより早くなります。
今、自分が得られるものをすべて利用する貪欲さを学びました。
視野を広く持つこと(先入観や前提を疑うこと)
私がアドバイスしてもらった「他人と目線を合わせること」を例に話します。
「目線を揃える」と聞くと私は、「話し手である自分が聞き手である相手がわかるように話す」と言ったイメージを持っていました。
しかしながら、それは視野が狭いと教えてもらいました。
前述した「話し手である自分が聞き手である相手がわかるように話す」は自分の目線を相手の目線に揃えるために「自分の目線を下げる」行動になります。
相手に伝えるということから、自分の目線が上であり相手の目線が低いこと・相手の目線は変えられないことを先入観・前提としてしまっています。
その先入観を排せば、話し手と聞き手と目線が揃っていないときにできることは次の4つに増えます。
- 話し手が聞き手と同じ目線まで下げる
- 話し手が情報をインプットし聞き手と同じ目線まで上げる
- 聞き手に情報をインプットし目線を上げてもらう
- 聞き手に目線が高いことを伝えて目線を下げてもらう
このアドバイスを受けたときに、自分自身が言葉にしていない先入観にとらわれていることに気付かされました。
先入観・意識しない前提がないかを疑うことを学びました。
おわりに
私がアサインされた当時を思い返しながらつらつらと書かせていただきました。
「当たり前のことを書いていたな」「そんな見方もあるんだ」「その考え方はおかしい」等の様々な感想があると思います。
私が感じたことを書いてあるので、否定も肯定もあると思います。
ただ、この記事をきっかけに皆さん自分自身の言葉と考えを持って、様々な経験を自身の成長の糧としていってほしいと思います。
皆さんの成長の礎になることが出来れば幸いです。
新しい環境に入って、新しい人と関わって、と新しいことだらけで不安になることもあると思います。
しかし、裏を返せばそれだけ吸収して成長できることにあふれているとも取れます。
ワクワクして楽しんで仕事をして成長していってください!
春の入門連載2022、次回は岸本さんです。お楽しみに!