フューチャー技術ブログ

FutureCon2022 を開催します(7/18海の日)

はじめに

フューチャーではFuture Tech Nightという名称で勉強会を開催していました。これを進化させて初めてとなる FutureCon というテックカンファレンスを有志で開催します。

様々なテーマ(フロントエンド、バックエンド、インフラストラクチャ、マネジメント、開発手法、OSS)でフューチャーの各領域のスペシャリストが登壇しますので、楽しんでいただけたらと思います。

概要

  • 全29セッション(29名)で開催します
  • 各セッション25分程度
  • 3トラック用意します!
  • 時期
    • 7/18(月)海の日 10~18時
    • 詳しくはタイムテーブルを御覧ください!

申込み方法

タイムテーブル

  • Beginner 初心者向け
  • Intermediate 中級レベル
  • Advance 上級レベル
Track A Track B Track C
10:00 開場
10:30 キーノート by 柴田健一 (動画
11:00 工場IoTにおけるエッジレス制御基盤の設計と実装 by 辻大志郎 (動画 Vue 最新構文 <script setup> の紹介 by 太田洋介 (動画 ベストプラクティス・ドリフト ~技術選定におけるベストプラクティスの老朽化にどう抗うか~ by 原木翔 (動画
11:30 Datalakeにおける認証・認可 検討ポイント紹介 by 山田勇一 (動画 <p> に <div> をいれてはいけない by 枇榔晃裕(動画 How to become a Software Architecture アーキテクティング入門 by 真野隼記 (動画
12:00 lunch🍝 🍜 🍙
12:30 lunch🍝 🍜 🍙
13:00 組織と成長するIaC by 伊藤太斉 (動画準備中) エンタープライズにおける画面設計・開発のコツ by 柏木祥子 (動画 Tomcat Clustering on the Cloud(AWS) by 藤野圭一 (動画
13:30 手戻りさせないAWS設計 by 村瀬善則 (動画 FlutterアプリのPerformance測定 by 藤田春佳 (動画 DBのデータ移行って何するの? エンタープライズ系システムをクラウドリフトするときに考えること by 山崎悠希 (動画
14:00 LakeFormationによるアクセスコントロール by 八巻達紀 (動画 Flutter Golden Testのすすめ by 武田大輝 (動画 2022 年の Airflow の概況 by 多賀聡一朗 (動画
14:30 休憩☕ 🥤 🍵
15:00 脆弱性とどう向き合うか by 井上圭 (動画 社用PC環境における最強のメモアプリ? Obsidianを使った情報管理のススメ by 越島亮介 (動画 27周年のデザインパターンとどう付き合う? by 澁川喜規 (動画
15:30 深層学習を用いた自然言語処理の基本 by 玉木竜二 (動画 チームで機能設計するためのPlantUML標準化 by ヴー ホアンミン (動画
16:00 SSO導入事例から見た認証設計の傾向と分析 by 李光焄 (動画 PostgreSQLとNewSQL(YugaByteDB)を比較してみた by 大塚雄太 (動画 AWS Amplifyで小さく始めるWeb開発 by 筒井悠平 (動画
16:30 休憩☕ 🥤 🍵
16:45 XR技術紹介 by 阿保渚 (動画 N:Nツリー構造データにおけるグラフDB活用 by 村田靖拓 (動画 RustのWebフレームワーク周りの概観 by 本田紘規 (動画
17:15 エッジデバイスにおける動画像AI推論 by 岸下優介 (動画 クラウドネイティブ時代のDWH by 杉江伸祐動画
17:45 閉幕

各セッションについて

各セッションの詳細について説明します。

キーノート

以下について、お話します。

  1. カンファレンスの開始宣言
  2. 技術組織のビジョンやミッション、組織・会社の変わらない考え方や覚悟など、技術組織が大切にしていること・考えていることについてのお話
  3. 世の中と照らし合わせた際の、エンタープライズ領域のアーキテクチャが未来にどうなっていくのか? そこに対して技術の目利きなどのヒントのお話

Track A

No Title Abstract
1 工場IoTにおけるエッジレス制御基盤の設計と実装
by 辻大志郎
従来は工場の拠点に物理サーバを置くことが一般的であるが、可用性を担保するための機器を含めたサーバの調達・保守コストが大きくなる点や物理サーバの管理煩雑性が課題でした。 エッジコンピューティングに求める数ミリ秒のような低レイテンシが不要な場合などは、エッジにサーバをおかず、クラウドから直接工場の機器を制御するようなアーキテクチャをとることができます。 本セッションではFactoryIoTにおけるエッジレスアーキテクチャの設計と実装、運用した所感を全部乗せでお伝えします。
2 DataLakeにおける認証・認可 検討ポイント紹介
by 山田勇一
データレイク(データ収集、蓄積基盤)におけるID統合、設計ポイント、認証・認可の考え方の知見を発表します。
3 組織と成長するIaC
by 伊藤太斉
クラウドインフラはサービスに応じて容易にスケールさせることがメリットでありますが、それらを管理するソースコードも同様にスケーラビリティがなければいけません。 このセッションでは、スケーラビリティのあるソースコードとは、継続的に改善するための糸口とは、をお話できればと思います。
4 手戻りさせないAWS設計
by 村瀬善則
クラウドはオンプレミスと比較して容易にインフラ構築ができるからと言って最初に設計しておかないと後になって容易に修正できない事態に陥ります。 では最初に設計すべきことは何でしょうか? 私が気を付けているポイントを紹介します。
5 LakeFormationによるアクセスコントロール
by 八巻達紀
「安全なデータレイクを数日で簡単にセットアップできるサービス」とうたわれているLakeFormationの特徴と、その一つである、緻密で一元的なアクセスコントロールについて、チュートリアルを通して、説明します。
6 脆弱性とどう向き合うか
by 井上圭
日々発見される脆弱性に、我々はどう向き合うのが良いのだろうか。その謎を解明するため、我々調査隊はアマゾンの奥地へと向かった──。
脆弱性はどのように見たらよいのか、どのように対応したほうが良いのか、対応する為にはどのような準備が必要なのか、をお伝えします。
7 SSO導入事例から見た認証設計の傾向と分析
by 李光焄
今まで携わってきたSSO導入事例を上げながら、認証設計の傾向とパターンごとの運用・メンテナンス・導入コスト面でのトレードオフについて語ります。
8 深層学習を用いた自然言語処理の基本
by 玉木竜二
Futureでは深層学習を用いたワクチン開発の効率化の研究・開発を行っていました。このワクチン開発では、人間が扱う言語をコンピュータで扱う自然言語処理の分野の技術を用いています。本発表では初心者向けの深層学習を用いた自然言語処理について説明します。
9 XR技術紹介
by 阿保渚
XRを用いたプロダクト開発で培った技術について紹介します。
10 エッジデバイスにおける動画像AI推論
by 岸下優介
エッジデバイスのような計算リソースの限られた環境上でDeepLearningモデルを可能な限り高速で動作させる工夫についてお話します。 主なトピックとしては、TFLiteによるモデルの量子化手法と推論、Intel Neural Compute Stick2を用いた推論の2本立てになり、動作検証にはRaspberry Piを用います。

Track B

No Title Abstract
1 Vue 最新構文 <script setup>の紹介
by 太田洋介
Vue 3.2で導入された<script setup>について紹介します。 Reactivity Transformについても少しだけ紹介します。
2 <p> に <div> をいれてはいけない
by 枇榔晃裕
しっかりとしたHTMLを書けてますか?
Webアプリの開発を手伝うことになったときに初めて触れて、先人が書いたHTMLを参考に見よう見まねで書いてる、という人も多いのではないでしょうか。 <p>タグの内側に <div> タグを入れたり、<button> タグの中に <h1> タグを入れたり、といった誤ったHTMLを書いてもブラウザがある程度はうまく解釈して許容してくれます。
しかしながら、解釈しきれず表示されないこともありますし、解釈の仕方もブラウザごとにそれぞれ異なります。 上記の例がなぜダメなのかの解説と、コピー&ペーストから脱却してより正確なマークアップを目指すためにはどうすればいいかを考えていきます。
3 エンタープライズにおける画面設計・開発のコツ
by 柏木祥子
基幹システムの刷新、特定業務領域のシステムの新規構築と、毛色の異なるプロジェクトで画面の設計、開発を経験してきて、感じたことや、私なりに苦労したポイントをお伝えします。
・基幹システムとそうでないシステムの画面開発における違い、共通点
・画面設計・開発において考慮が漏れがちなポイントとその対策
・Reactでの開発について(Reactを使うメリット、ハマりどころと教訓)
4 FlutterアプリのPerformance測定
by 藤田春佳
VisualStudioCodeやAndroidStudioを用いたアプリの性能測定について、具体的アプリケーションの例でお話する予定です。可能であれば、サーバサイドも含めたFirebase performanceの利用についても紹介したいです。
5 Flutter Golden Testのすすめ
by 武田大輝
アプリのUIを目視でテストする時代は終わりました。
Flutterではウィジェット Testの一部であるGolden Testにより、自動でスクリーンショットを取得し、Visual Regression Testを実現することができます。
本セッションではGolden Testとは何か? というところから始まり、状態管理ライブラリのRiverpodとの連携まで、工夫点やハマりどころなど実践的な内容をお話できればと思います。
6 社用PC環境における最強のメモアプリ? Obsidianを使った情報管理のススメ
by 越島亮介
昨今はNotionを筆頭に新しい仕事効率化アプリが次々と登場しています。しかし、クラウド同期機能がある故にセキュリティ上の理由で社用PCでは使えない、ということが多いのではないでしょうか。そんな悩みを抱えている人たちに向けて、完全オフライン対応の最強メモアプリ「Obsidian」を紹介します。
7 N:Nツリー構造データにおけるグラフDB活用
by 村田靖拓
N:Nで紐づくツリー構造データにおけるグラフDB活用についてご紹介します。マネージドなNeo4j環境であるAuraDBを使い、Cypherクエリで欲しいデータを取得する方法を語ります。
8 PostgreSQLとNewSQL(YugaByteDB)を比較してみた
by 大塚雄太
PostgreSQLを案件として企業に導入することをやっていますが、PostgreSQLないしはRDBMSでは解決できない課題や悩みが多々あります。 徐々に企業への導入もされており、DB界隈では注目を集めているNewSQLをテーマとしてPostgreSQL互換もあるYugaByteDBで性能や可用性、その他課題や制約を整理して比較した内容を展開できればと思います。
9 クラウドネイティブ時代のDWH
by 杉江伸祐
次のような話をします。
・クラウドインフラストラクチャを利用したDWHがここ数年で大きく進化してきました
・その進化によりどのような変化があり、技術がどこに向かっているのかご存知でしょうか
・パフォーマンスとスケーラビリティだけでなく、開発手法やデータ管理そのものを大きく見直すことにつながります

Track C

No Title Abstract
1 ベストプラクティス・ドリフト ~技術選定におけるベストプラクティスの老朽化にどう抗うか~
by 原木翔
ソフトウェアアーキテクチャの技術選定にあたり、選択肢の多さで困ったことはありませんか? 多い選択肢を絞り込む有効なツールとして、ベストプラクティスは存在します。ソフトウェア開発が日進月歩で行われる昨今、ベストプラクティスの老朽化が問題となってきました。
「このベストプラクティス、古臭いよね…」
作った後、運用保守を怠った結果、残念な結果になってしまった事例は少なくありません。 ベストプラクティスには、時代のニーズを先取りした定期的な更新は欠かせません。ベストプラクティスがずっとベストプラクティス足りえるために大事にしていることをお話しします。
2 How to become a Software Architecture アーキテクティング入門
by 真野隼記
アーキテクトを目指したいけど中々業務でアーキテクチャ設計にチャレンジする機会がないという方も多いのではないでしょうか? 私はイチからアーキテクチャを決めること以外にもアーキテクチャを磨く機会は日常にあると考えています。アーキテクチャとはなにか、アーキティングとはどういった流れで行うのかというところから、サンプルケースをもとに検討の流れを紹介します。
3 Tomcat Clustering on the Cloud(AWS)
by 藤野圭一
デフォルト設定であるMulticastMembershipを利用したTomcat ClusteringをCloud(AWS)上で構築しようとするとマルチキャストを通したり、いろいろ面倒な設定が必要になります。
本セッションでは、Tomcat Clustering構築でマルチキャストを利用しない別のアプローチとして、StaticMembershipを利用したECS上でのクラスタリングとCloudMembershipを利用したEKS上でのクラスタリングを中心に、その構築方法、設計ポイントを詳細に解説します。
4 DBのデータ移行って何するの? エンタープライズ系システムをクラウドリフトするときに考えること
by 山崎悠希
クラウドインフラストラクチャの普及から、エンタープライズ系システムをクラウドリフトする機会はますます増えています。
その中で「これまで積み上げてきたDBのデータをどう移行するか」は必ず乗り越えないといけない壁になります。
いざ、「じゃあ、DBのデータ移行よろしく!」と言われたときに、何を考えるのか。実際に直近のPJで経験したことを元にお伝えできればと思います。
5 2022 年の Airflow の概況
by 多賀聡一朗
2022 年の現在の Airflow の状況と、機能面について整理した内容をお伝えいたします。
筆者が 2019 年に主に業務で利用していたところから、2022 年にかけてバージョン 2.0 がリリースされたりと多く変化が起きてます。当セッションで 2022 年時点の Airflow について知ることができますので、過去使用されていた方やまだ利用されたことがない方のインプットとなりましたら幸いです。
6 27周年のデザインパターンとどう付き合う?
by 澁川喜規
デザインパターンが書籍として出版されたのは1995年。当時とはプログラミング言語もフレームワークも、さまざまな状況が変わっています。デザインパターンを学ぶと、それに引きずられてしまうという声も聞かれます。
プログラミング言語の進化はデザインパターンにどのように影響を与えるのか? 言語に関係なく使える知識というのは本当なのか? デザインパターン本を読んでデザインパターンで実装しなければならないという憑き物をどうやって払うのかを考えていきたいと思います。
7 チームで機能設計するためのPlantUML標準化
by ヴー ホアンミン
Futureの実務で使っているPlantUMLの標準化事例を紹介します。標準化する際に心がけていること、メンバー間の議論やおすすめのカラーテーマの話も交えて語ります。
8 AWS Amplifyで小さく始めるWeb開発
by 筒井悠平
新規にWebアプリを立ち上げるにあたって、どんな技術スタックを採用するかは悩ましい問題です。数ある選択肢の中からAWS Amplifyがおすすめできるシーンと、これを使うときのコツについてお話しします。
9 RustのWebフレームワーク周りの概観
by 本田紘規
RustでWeb開発を行えば、高速で安定したシステムが生産性高く構築できることが期待できます。本発表ではRustのWebフレームワーク周り(axum, tokio, tower, mio, hyper)を概観します。

開催にいたるまでの思い

フューチャー社内でOSS推進しようという活動を2020年にはじめていますが、フューチャーOSS推進タスクフォース始めます の目標に書いていた通り、今まで行っていなかった自社開催のカンファレンスを開催することで、外部発信の意識が高まり、コミュニティ活動への貢献が活発さに繋がれば良いなと考えています。

名称は途中までテックカンファレンスって読んでいましたが、運営を手動してくれていたApache Tomcatコミッターで有名な藤野さんが、いつのまにかフューチャーコンって呼ぶことにより定着しました。ApacheCon のようでカッコいいですね。

最後に

テックカンファレンスを通して少しでも皆さまに有意義な情報をお届けできれば幸いです。ぜひconnpassから登録をお待ちしております!