フューチャー技術ブログ

技育祭2022秋に登壇しました。ソフトウェアアーキテクトって何やるの?~知っておくと役立つ考え方を共有します~

TIG真野です。技育祭2022秋のDAY1、勉強会のトップバッターで登壇させていただきました報告記事です。

技育祭とは

技育祭はサポーターズさんが運営している、「技術者を育てる」ことを目的としたエンジニアを目指す学生のための日本最大のオンラインカンファレンスです。調べた限りだと2020年から始まり、年に2回開催、今回で5回目の開催です。

個人的に思う特徴は以下かなと思っています。

  • 豪華すぎる登壇陣
    • 企業の役員・CTOクラスはもちろんのこと、デジタル大臣や、TVでも有名なデータ科学者、NASAジェット推進研究所、Rubyのパパ、AtCoderのchokudaiさんなど多方面で活躍されている方がいます。こんな集中して聞けるの学生さんが本当に羨ましい..
  • エンジニアを目指す学生さんのためのカンファレンス
    • このため、すでに社会人の方は知らない人も多いかもしれません
  • 参加してくれる学生さんも多い!!
    • 2022年秋は3日開催ですが、3000名以上と聞きました(もっとかも?)。3,4レーンでコンテンツが公開され、大型イベントです

私も同じタイムテーブルに、部屋の本棚に並んでいるドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる!ドメイン駆動設計の基本 の成瀬さんが登壇していて、しかもアーキテクトというタイトルもニアミスしており、チョチョチョ、マジでこれクジ運悪やつ~って思いました。当日は60名くらいの学生さんが見に来てくれました。何名か弊社員の人も来てくれたらしいです。応援、ありがとうございました。

当日の内容

FutureCon2022の内容をアップデートして話しました。ソフトウェアアーキテクトって、大半の学生さんにとってはチーム開発の経験をしたことが無い以上、かなりストレッチじみた内容かなと思ったのですが、”勉強会” という枠にワザワザ参加したしてくれた以上、少しでも新しい視点を持ち帰ってもらえるような内容としました。

てっきり60分フルフル話すものだと思って資料を作りましたがが、最初に司会の方から会の趣旨について3,4分説明があり、質問タイムもあるということで45分くらいで終わるのが良いかなと思いました。アンチパターンの部分は飛ばし飛ばしだったので反省です。

当日の質問

10分弱ほどの時間でしたが、時間目一杯まで質問をいただけました。ありがとうございます。覚えている範囲で質問&回答を備忘に残します(チャットをメモに残すの忘れたのでうろ覚えです)。

  1. 質問「アーキテクチャを検討する時に必要なスキルはあるんですか?」
    • 回答「最低限なレベルとしては、まず作りたいものをどの方法でも開発できるスキルは必要だと思います。その上で複数の選択肢が思いついたら、実現手段を比較してみるといった時間を取ってみると良いと思います」
  2. 質問「AWSの資格はアーキテクチャを考える上で有益ですか?」
    • 回答「特にAWS上で構築する場合はプラスだと思います。何か実現したいことがある場合、AWSだと大体複数の手段が選択でき、その選択肢となりうるサービスを知っていることはプラスだと思います」
  3. 質問「どれくらいアーキテクチャを考えることに時間を書けても良いですか?」
    • 回答「だいたい1割、多くても2割が適切かと思います。例えば、1週間で作れるシステムに3日かけるのはやり過ぎでしょう。その場合は半日~1日程度の時間を投資してもペイすると思います。まぁ本当に1週間くらいなら手戻りになってもたかが知れているので、数時間作戦を考えて、一気に作るくらいが多いような気もします」
    • (補足)Design It!に類似のことが書いていますが、t_wadaさんの発表にでも触れられていました。
  4. 質問「優秀な人が3名揃っていた時に、うまく進まないんですがこういう時にどうしますか?」
    • 回答「現場でもよく起こります。話しても空中戦になり疲弊するので、まず手を動かしてたたき台を作ることが大事です。」

まとめ

社会人7,8年目くらいの同僚とか、私よりパイセンな15年目くらいの同僚にも良かったって話していたので、終わってみると少し背伸びした内容だった気もします。

ただ、個人的には学生の時に少し背伸びして読んだ書籍が、社会人になって後々かなりプラスに働いた体験があり、分からないところもあるが、こういう世界もあるんだと感じてもらえたらなと思います。最近は、ソフトウェアの規模もますます大きく、それを早く品質高く作るとともに、時に大きく変更したりいっそ捨てて作り直すということも多いと思います。そのためアーキテクトの判断はますます重要でしょう。良いアーキテクトはチームにとっても良い成長を促し、それが良いプロダクトを作ることにも繋がると思います。

私にとっても良い経験になりました。聞きに来てくれた方も、この記事を読んでくださった方もありがとうございました。