フューチャー技術ブログ

リモートワークでちょっとだけ良くするコミュニケーション(困ることと対策のまとめ)

はじめに

TIG DXユニット真野です。フューチャーはGoogle ChatとSlack Enterprise1を利用しており、普段からリモートワークで私も業務に取り組んでいます。

その中で、普段はあまり意識しないけど、強いて言うとこういうやり取りが嫌だって思うことを集めて見たら、学びと共感を得たので紹介します。リモートワーク≒チャットで非同期ワーク、という訳でもないかもしれないですが、自分のチームでは強く依存しているので、共有したナレッジを通して、お互いのストレスが無くなり生産性が上がれば良いなと思います。

Slackで意見を募るコメント

※募集の様子です

なお、文脈次第では自分もけっこうやっちゃうなっていう内容があります。また、常にこうしなければならない! という類ではないと思います。

こういうやり取りになると困りがちなパターンの紹介

10点、紹介します。

1. チャット上で複数質問しているのに、部分的にしか返してくれないパターン

質問1,2,3など複数を同時に投げかけたものの、部分的(1つなど、返しやすいもの)しか回答してもらえないケースです。追加で質問2と3はどうでしょうか? と確認するオーバーヘッドが生じて少し手間です。

  • 改善案(応答側)
    • 回答できない場合や、後で回答しようと思っている場合は、「残りは分からないよ」・「後で回答するよ」と添えて、回答できるものだけコメントする
  • 改善案(質問側)
    • 質問全体の優先度や期限(第一報は15時までに欲しいなど)を添えてコメントする
    • 「部分的にしか回答できず、残りが不明だったら🙅(NOのポーズをする人)を付けてコメントください」と最初に書いておく

2. 見たかどうかわからないパターン

メンションを飛ばしても反応を貰えなかったケースです。投げかけた側としては、本当に見ていないのか、見たけど忙しいかを区別したいです。前者の救済のため、おそらく忙しいと思われる中 ping @xxx と再度プッシュするのは気が引ける思いがあります。

  • 改善案(応答側)
    • 👀とか✅ とかとにかく、認識はしているよというリアクションをする
    • 後で応答します、とコメントを残す
  • 改善案(質問側)
    • 忙しそうな人に対しては、「見たら👀マークください」と書いてしまう

3. 「●●さんに伺うと良いと思います」で終わっちゃうパターン

何か質問なり確認なりをしたけど、ポインタ情報を渡されるケースです。

  • 改善案(応答側)
    • もし、同じチャネルに所属している場合は、聞いて来た側が「@●●さん、Xxxの件を確認して欲しいです」 と投げるだけなので、ポインタを返すのではなくてディスパッチするとスムーズです
    • 例 「それだったら●●さんが詳しいです。 @●●さん、Xxxの件で依頼があるのですが見てもらっても良いでしょうか

4. URL貼ってくれないパターン

「Issue立てました」「Pull Requestを送りました、レビューお願いします」「リポジトリへのinvitationが来ていると思います」などで、URLを共有してくれないケースです。

また、PR レビュー等で特定のリンクについてやり取りしている際に、「修正しました」とだけ送られると、スレッドさかのぼってリンク見つけないといけないのが少し面倒という声もありました。これに関しては何度も同じURLを送ると冗長なので嫌だといういう流派もあり、スレッドの1コメント目にURLを書くべきという意見もありました。これもスレッドのやり取りの長さ次第で、2,3つ上にURLがあるならともかく、かなり遡って見ないとならないようであれば、リンクを添えた方が良さそうですね。

  • 改善案(応答側)
    • コメントと同時にURLを送る
    • GitHubであれば、 github.com/example-group/example-repository/invitations でinvitations をつければ良い
      • たまに踏み忘れた人が出てきて、期限切れとなり、再度招待する手間も出るのでクリックしやすくする
    • 遡らないとURLを貼ったコメントにたどり着けない場合は、再度リンクを添える

5. 本文無しで資料URLだけ送ってくるパターン

チームで一緒に働く期間が長いと、以心伝心、お互いのことが手にとるように分かる!

…なんてわけもなく、資料を見てほしいのか、レビューしてほしいのか、困っているのか、ビックなニュースが書かれていて共感したいのか、色々と深読みしてしまうケースです。何にしろ応答側が察しないとならず反応に困るケースが多いでしょう。

  • 改善案(発信側)
    • 目的や依頼事項を添えると良いでしょう
  • 改善案(応答側)
    • 発信側があまり深く意識せずに投稿している可能性が高いので、こちらも深く考えずスルーで良い場面が多そうです

6. 社内LANオンリーのURLをそのまま貼ってしまったパターン

(特殊なケースかも知れませんが)会社LAN内に構築されたサービス(例えばGitLabなど)のURLを送ると、移動中にスマホなどで内容を確認できないし、OGP展開のプレビューも行われないため、URLだけで「対応をお願いします」だと何のことだか..となってしまうケースです。この場合はタイトル(Merge Requestのタイトルやチケット名)も入れると嬉しいケースがあります。

  • 改善案(発信側)

7. SlackなのにCC入れてくるパターン

比較的大きなテーマのため、宛先を広めに取るときにたまに発生するケースです。CCに入れられても反応できないケースが多く、中途半端だという意見や、依頼ならば依頼にしてもらったほうが悩まなくて済む。メール文化を引きずっているかも? という意見です。

  • 改善案(発信側)
    • CCの場合は一応見ておいてください、というケースでしょう。この場合は「@●●さんはXxxの内容だけ確認ください」 などと添えると誤解が無くて良いと思います
  • 改善案(応答側)
    • 本当に必要であればメンションを飛ばしてくると思うので、勇気を持ってスレッドのフォローを外すのも手です

8. 即レスするために通知はなるべく早く見るようにしているけど@channelとか@hereのアナウンス系だったパターン

特に新規参画者のオンボーディングがあるとこまめにチェックしているリーダーが、メンション対応は優先度を上げて対応しているんだけど、@channel でのアナウンスだったときはS/N比が下がってしまうと話していました。いや、ノイズじゃなくて重要な連絡だと思うんですが…、中には業務の最後にまとめてみたいという方も多そうです。

  • 改善案(発信側)
    • @here@channel は嫌がる若手もベテランも多いのであんまり入れない
    • 本当に反応してほしい人にだけ、メンションを入れる。あとはエアーで全角で@ALLなどとしておく
  • 改善案(Slack管理側)
    • @here@channel を飛ばせない設定を入れる

9. 最初から一連の返信を追っていかないと最新の状況が分からないスレッドは辛いよパターン

次のようなケースです。

  1. 「少し広めにメンションします。質問1, 2, 3」でスレッド始まる
  2. 会話されていく中で2, 3が解決
  3. 自分も遅れてスレッド見てみたけど、1, 2, 3の何が解決されて、何が解決されてないかがパッと分からなくて辛い
  • 改善案(発信側)
    • 元の質問に✅の絵文字を上手くつけたり、「あとは1だけ未解決です」みたいなアップデートをスレの末尾に入れるなどステータス管理する
      • そうするとスレッドを最初から追う手間を読み手に減らせます
  • 改善案(応答側)
    • ちょっと読んで厳しそうであれば、ステータス状況がどうなっているか確認するコメントを入れる

10. 文面化をサボっちゃうパターン

テキストメッセージで数回ラリーすれば完結することでも、Google Meetなどで同期的な会議を求められる(求める)ケースがあります。見方によっては文面化をサボるともとれます。…とはいえ、会話をする事自体は全然良いけれど、会話の結果サマリは文面化してほしい(結果を忘れて見返したいときに分からない)という意見がありました。

  • 改善案(依頼側)
    • なるべく聞きたい内容はテキストでのやり取りで絞りつつ、ここぞというところで会議を入れる
    • 終わった後は、会議のサマリを文書化して投稿する
  • 改善案(応答側)
    • 自分で会議サマリを文書化して投稿する。お互い文書化しちゃいましょう

まとめ

耳が痛いのもありましたが、上手くチャットツール、テキスト化を使いこなして生産性を上げたいと思います。この記事で紹介したのは氷山の一角だと思いますので、皆さまのテクニックがありましたらTwitterで教えてください!

画像はImage by 政徳 吉田 from Pixabayです。